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中国語圏初のノーベル文学賞受賞 高行健の注目の戯曲集 |
多彩な作品を発表し続ける高行健。80年代半ばの初期作品から、 フランスに移住してからの90年代中盤の作品まで、それぞれに独特の輝きを示す3作品を収録。 |
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【掲載作品】 |
野人 菱沼彬晁・飯塚容 訳 |
彼岸 菱沼彬晁 訳 |
週末四重奏 飯塚容 訳 |
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80年代前半、高行健が展開した実験演劇の到達点を示す「野人」(1985、北京人民芸術劇院初演)、金剛経をベースに、限りない想像の翼を広げ、人間の存在を問う「彼岸」(1986発表)、男女の不毛な愛をテーマに、作者の音楽的演劇の試みの頂点を示す「週末四重奏」(1996発表)。高行健が実験的に切り拓いてきた多様な演劇世界をあますことなく伝える3作品を収録。 |
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高行健(ガオ・シンジェン、Gao Xingjian) |
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1940年、中国・江西省生まれ。
1963年、北京外国語学院フランス語系を卒業。
学生時代より演劇に興味を示し、学生劇団を組織。
1981年、北京人民芸術劇院の座付作家となる。
1982年、共作作品「非常信号(原題「絶対信号」)」は、林兆華演出により
中国初の小劇場演劇として上演され、好評。100ステージを越すロングランを記録。
しかし、1983年の「バス停」は実験的作品として評価を受けつつ、「退廃的」として批判にさらされる。
1988年、フランスへ留学。1989年の天安門事件をパリから眺め、フランス国籍を取得。
1990年、海外第一作の「逃亡」を発表。
2000年10月、中国系文学者として初めてのノーベル文学賞受賞。
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