芸術教育がひらく可能性
山田康彦 芸術教育論集
芸術教育がひらく可能性
  「芸術による教育」思想のパースペクティブ

ISBN

978-4-89380-506-5
山田康彦

定価

3,000円
初版
2022年9月20日

芸術が関わることで教育が変わる!

美術・音楽・演劇・舞踊…各芸術分野の教育を包括する観点から、芸術教育の
理念、内容、方法を探究する。

社会、教育、生活などに芸術の諸機能を働かせて、
それらの人間的な転換を求める広義の芸術教育の考え方に立ち、
美術教育、音楽教育、演劇教育、舞踊教育……各芸術分野の教育を包括する
多様な視点から芸術教育の課題を考えるポリフォニーとしての芸術教育論


●「目次」から

I芸術教育の射程
1 学校教育におけるアートの可能性
2 芸術教育の視点を見直す
3 人間の文化的主体性の形成と芸術・芸術教育の役割
 ─障害児者の芸術文化活動に寄せて─
第II章 芸術教育の社会的展開
1 平和のための教育としての芸術教育の性格
2 地域社会における芸術文化活動の視点と展開
3 コロナ禍に向き合う芸術文化の取り組みと芸術教育の展望
第III章 学校改革と芸術教育
    ─「芸術の教育」から広義の「芸術による教育」へ─
1 学校改革運動としての芸術教育─学力向上論と芸術教育との関係に寄せて─
2 総合学習に芸術教育の視点を活かす
3 学校文化活動の性格と役割をめぐって
 ─「芸術の教育」か「生活指導」かを超えて─
4 学校における芸術教育の性格をめぐって
 ─山住正己の芸術教s育論の歴史的意義と課題─
第IV章 美術教育論の探求
1 子ども自身から生まれる真の表現の探求
2 発達論を基礎にした美術教育論の探求すべき課題
3 造形表現能力の発達の視点を軸にした美術教育論の探求
第V章 芸術教育論の基礎概念の再考
1 「表現」と「模倣」の原理に見られる芸術の真理性の根拠と性格
2 「共通感覚論」再考の視座─中村雄二郎『共通感覚論』を批判的に読む─
3 芸術教育学の「学」としての固有性と可能性

山田康彦(やまだ・やすひこ)

1954年生まれ。三重大学教育学部特任教授。
東京教育大学教育学部卒。東京大学大学院教育学研究科博士課程満期退学。宮崎女子短期大学助教授、三重大学教育学部教授を経て現職。
論文に「学校教育におけるアートの可能性」(『季刊 人間と教育』2012年12月)、「人間の文化的主体性の形成における芸術・芸術教育の役割と意義」(『障害者問題研究』2018年11月)、「平和と美術教育」前編・後編(『子どもと美術』2019年8月・2020年1月)など。
共著書に『市民がつくる社会文化?ドイツの理念・運動・政策』(大関雅弘・藤野一夫・吉田正岳編著、水曜社、2021年)。

  
[お問い合わせ先]
晩成書房
〒101-0064
東京都千代田区神田猿楽町2-1-16
シエルブルー猿楽町ビル1F
E-mail