アトム |
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「アトム」はテレビアニメ版で(当時はテレビ漫画と呼んでいた)アトムの放送が始まった1963年(昭和38年)の物語である。同時にテレビアニメ版でアトムが誕生する年として設定された2013年の物語でもある(原作の漫画での誕生は2003年)。
それはある意味において未来の物語であり、過去の物語でもあり、今の物語でもある。
ただしそれは2013年という意味での今ではない、2013年は「アトム」が上演される時には過去になるのだから。
「アトム」は50年前の歌謡曲で彩られた物語であり、「鉄腕アトム」のテーマソングが入口となり出口となる物語である。
「アトム」は中学3年生の物語であり、生徒会役員達の物語でもある。中学生の淡い恋の物語であり、淡くとも熱い恋の物語でもあり。そしてよくある友情の物語でもある。
私の全作品がそこを舞台にしている七つ森の物語であり、広島の物語であり、沖縄の物語でもある。
「アトム」はアトムを夢見た人たちの物語であり、アトムをいまだに夢見ている人たちの物語でもある。
そしてこれはアトムとアトムの妹ウランの物語であり、アトム=原子とその原子の一つであるウランの物語でもある。そう聞くと深刻そうだと思う割には、笑い笑いで創られた物語であり、人によってはただ笑っているうちに終わってしまう物語である。
そして「アトム」は、次のことを観客に問いかける物語である。
「もし今アトムが生まれたら、アトムはどこに行くのだろう」 |
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お友達契約書 |
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主人公サキと親友ミズホは「お友達契約書」を交わした小学校からの大の仲良し。ところが中学校に入ると、サキはクラスメイトのスズカからひどいいじめを受けるようになる。助けることもできずに思い悩むミズホ。次第にエスカレートしていくいじめの中で、とうとう死を決意するサキ。それを知って立ち上がるミズホ。しかし、今度はいじめのターゲットがミズホへ移り……。
現代のいじめを忠実に再現し、そこに1つの希望の光をともします。 |
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10years 永遠の桜 |
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地の神・海の神が私たちに試練を与えてから10年。それぞれ懸命に生きてきた人々が岬の桜を観に集まります。海沿いの駅の待合室で、10年前の約束を果たすために、ひとりひとりが自分の生きた10年を語ります。亡くなった千波に、母である駅長を会わせるため、満開の桜を眺めながら、優しい気持を満開にします。 |
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月のかけら2014 |
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時は幕末、明治維新。鳥羽伏見に続き、甲州戦争でも敗退した新撰組が、再集結を図るべく、五平衛新田(ごへえしんでん)にやってきた。そんな郷土の史実に触発された、演劇部員たちが、自分たちの新撰組の物語を創ります。
村の道場の娘りつこと、新撰組が逗留する名主見習いの家の娘あや。そこへ幼なじみの鉄之助が現れて……。 |
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写真 |
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オカルト研究会の幼馴染3人組は、真夜中、近所の廃病院に忍び込んでいた。そこで1枚の写真と古いカメラを見つけた時、3人は1人の老婆と出会う。彼女の話は、今から69年前、その病院で自らの非常な運命に翻弄された、5人の少年少女の物語だった。 |
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るらう |
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勉強も部活も今ひとつ、そんな自分を持て余している中学生の駆。ある日、江戸時代の農村にタイムスリップし、そこに明るく生きる人々に気づかされる。
──「そうだ、やるのがいいんだよな。とりあえず何かを始めてみること。」──
等身大の自分を描いた中学生創作作品です。 |
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生徒会スペシャル |
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札幌の竜門館女子高校生徒会は、年に1度「生徒会スペシャル」と称する生徒会活動を行っている。
今回は、携帯電話も使えない山奥の、今年度限りで廃校になってしまう小学校の子どもたちに人形劇を見てもらい、元気をあげよう、と、計画する。
人形劇は初めての生徒会メンバーではあったが、お気軽な気持で意気揚々と豊畠小学校へ。
ところが、なんと、小学生たちが歓迎の気持を込めて生徒会メンバーに見せてくれたのは、人形劇。しかも、コンクールで優秀賞をとった傑作であった。
自分たちのものとはあまりにもレベルの違う人形劇を見せられ、大感動と大困惑の生徒会メンバー。とても大いばりで見せられる代物ではない自分たちの人形劇。
この大ピンチを生徒会長である美礼が、子どもたちといっしょに即興劇をする事で切り抜けようとする。 |
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