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現代演劇はどこから来て、どこへ向かおうとしているのか。その見取り図、つまりは地図を描いてみたいという思いは以前からあった。無秩序にひろがっているかに見える現代演劇をしっかりと把握できる地図こそが、いま必要だからである。くわえて記憶の劇場を言葉のなかに生かしつづけたいという願いもあった。 |
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あとがき より
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現代演劇の地図●目次 |
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第1章 演劇の零年 |
1 井上ひさしの演劇元年 |
2 セリフの前衛 岩松了から本谷有希子まで |
3 エチュードで演技を創る |
4 演劇の戦争か戦争の演劇か |
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第2章 劇作家の肖像 |
1 永井 愛 女の反骨 |
2 野田秀樹 言葉の軽業師は進化する |
3 鄭義信 さすらう魂の旅路 |
4 坂手洋二 亡霊の生を映しだす |
5 平田オリザ セリフの音楽 |
6 松田正隆 愛の不可能性をつく |
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第3章 拠点劇場は生まれるか |
1 新国立劇場問題のはじまりと終わり |
2 芸術監督三代の仕事 |
3 公共劇場の希望 |
4 芸術監督の時代と「劇場法」 |
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第4章 危機と向きあう 震災で起きたこと |
1 リアルの現在形 深津篤史『カラカラ』と別役実『風の中の街』 |
2 演劇の癒しは可能か |
3 沈黙劇の広大な沃野 太田省吾の地平 |
4 共同討議「阪神大震災と演劇」 |
秋浜悟史/太田省吾/内藤裕敬/深津篤史/内田洋一 |
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第5章 舞台の軌跡 90年代から零年代へ |
昭和庶民伝三部作、東京裁判三部作 |
ローリング・ストーン |
こんにちは、母さん |
ジンジャーブレッド・レディはなぜアル中になったのか |
オイディプス王 |
ヤジルシ--誘われて |
AMERIKA |
THE OTHER SIDE/線のむこう側 |
INTO THE WOODS |
赤鬼 日本バージョン |
胎内 |
キレイ |
歌わせたい男たち |
12人の優しい日本人 |
オレステス |
書く女 |
やってきたゴドー |
氷屋来たる |
THE BEE |
焼肉ドラゴン |
来来来来来 |
二つのヘンリー六世 |
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演劇各賞受賞者 受賞作品 |
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あとがき |
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初出一覧 |
主要参考文献 |
作品索引 |
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内田洋一(うちだ・よういち) |
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1960年生まれ。83年早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。日本経済新聞社入社。84年から文化部で舞台芸術を担当する。現在、編集委員。
著書に『阪神大震災は演劇を変えるか』(共著、晩成書房、1995年)、『あの日、突然遺族になった 阪神大震災の十年』(白水社、2004年)、『風の天主堂』(日本経済新聞出版社、2008年)、日本の演劇人『野田秀樹』(編著、白水社、2009年、AICT演劇評論賞)
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